昼までいた名古屋近郊での好天から転じ、近江に近づくにつれ雲が湧き風が強まりました。 ネギ坊主のような頭頂部と太陽そして真一文字の雲が一点に重なる予期せぬ瞬間も、この一連の撮影中出会った数多き幸運のほんのひとつ。その時は、特に不思議に思う事も無くシャッターを切っていました。 撮影後、すぐ横の公園でお孫さんとおぼしき子供と遊ぶご婦人が「町のシンボルですから」と塔について語ってくれた事を思い出します。
これは日本カメラ12月号表紙の写真とは逆側から、順光での一枚。 影の長い初冬の午後。この後、頭上の雲はますます広がり、翌日は雨に降られました。